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ケーススタディ

レーザー誘起ブレークダウン分光(LIBS)に関連するアブレージョンクレーターの特性評価

ケーススタディ, トライボロジー, 考古学・古生物学
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PACEAは、フランス国立科学研究センター(CNRS)、ボルドー大学、フランス文化省の研究機関です。主にヨーロッパ・アフリカ地域の旧石器文化とその環境、自然人類学、 葬儀慣行、岩絵の研究を行っています。

共焦点法は、異なるLIBS分析計によって付いたクレーターの大きさ、寸法、深さの調査と特性評価に効果的であることが実証されました

本研究の目的は、1) レーザー誘起ブレークダウン分光(LIBS)測定に関連するフレスコ画(図1)のサンプル上のアブレージョンクレーターの特性評価、2) 携帯型分析計(EasyLIBS)と試験室用分析計に関連するユーロの2セントコイン上(図2)のクレーターの比較の2つです。

cs12 PACEA - LIBS 1
<em>図1</em>. 分析したフレスコ画サンプル
cs12 PACEA - LIBS 2
<em>図2</em>. コイン外観: a) 携帯型分析計を使用して分析した部分の拡大画像; b) 試験室用分析計を使用して分析した部分の拡大画像

LIBS測定に関連するアブレージョンクレーターの大きさと深さの研究を実施しました。3D光学式形状測定装置S neoxの共焦点モードを使用してクレーターを分析しました。これを目的として、1、3、8、10、15、20回のレーザー投射による6つのアブレージョンクレーターを形成しました(図3)。最初の定性的観察で、クレーターには薄暗い光輪が付いており、衝撃によって物質が高温加熱されていることが確認されました。これは熱影響部(HAZ)と呼ばれ、レーザーアブレーションとしてよく知られています。

cs12 PACEA - LIBS 3
<em>図3</em>. 赤色顔料の上に重ねられた黄色の装飾部の分析箇所

形成されたすべてのクレーターの、クレーター寸法の平均は約800 µm x 400 µmです。投射20回で形成されたクレーターをさらに詳しい研究の対象としました(図4)。実際は、クレーター内でさらに深く窪んだ約160 µm x 100 µmの部分を観察しました。それぞれのアブレージョンクレーターで同じように観察を実施しました。

cs12 PACEA - LIBS 4
<em>図4</em>. 投射20回で形成されたクレーター: a) 20回投射で形成されたクレーターの3D表示、b) クレーターの大きさ(µm)とより深く窪んだ部分(青色)の観察画像

各クレーターで取得したプロファイルはクレーターの深さが投射回数に伴って増加することを示す(図5)。20回投射後のサンプルの最も深い部分の窪みは約100 µm。

cs12 PACEA - LIBS 5
<em>図5</em>. クレーターの大きさ(µm): a)、b) 上から取得したトポグラフィー、c) プロファイル

EasyLIBS分析計では、形成されたクレーターとの境界に幅の広い均一な輪を観察できます(図6)。全体的にクレーターは非常に平坦で浅く、溶融塊が形成されクレーター内に残り、放出していないように見られます。

cs12 PACEA - LIBS 6
<em>図6</em>. a) 携帯型分析計で150回投射して形成したクレーターの3D画像、b) 携帯型分析計で500回投射して形成したクレーターの3D画像

試験室用分析計で実施した測定では、クレーター周辺全体に物質の放出が確認できます(図7)。また、試験室用分析計を使用して形成したクレーターはすべて、物質が堆積する「エッジ」があります。コインの表面に関するこれらのエッジの高さは、投射回数によって4 µm~20 µmの範囲で変化します。

cs12 PACEA - LIBS 7
<em>図7</em>. 試験室用分析計で20回投射して形成したクレーターでは物質の放出が見られる。a) 共焦点顕微鏡S neoxで取得した画像、b) クレーターの3D画像

表1は、EasyLIBSと試験室用分析計を使用して異なる投射回数で形成したクレーターの深さの比較を示しています。さらに、図8図9は両LIBS分析計で50回および500回投射した後の2D画像をそれぞれ示しています。

cs12 PACEA - LIBS 8
<em>表1</em>. 携帯型分析計(EasyLIBS)と試験室用分析計の投射回数に基づくクレーター深さの比較
cs12 PACEA - LIBS 9
<em>図8</em>. a) 携帯型分析計(EasyLIBS)で50回投射して形成したクレーター、b) 試験室用分析計で50回投射して形成したクレーター
cs12 PACEA - LIBS 10
<em>図9</em>. クレーターの形と大きさ、a) 携帯型分析計(EasyLIBS)で500回投射して形成したクレーター、b) 試験室用分析計で500回投射して形成したクレーター

3D光学式形状測定装置S neoxは、レーザー誘起ブレークダウン分光測定に関連するアブレージョンクレーターについて調べるための高精度かつ高速で使いやすいツールであることを示しました。3D光学式形状測定によって、定性的、定量的分析が可能となり、特に共焦点法は、異なるLIBS分析計によって付いたクレーターの大きさ、寸法、深さの調査と特性評価に効果的であることが実証されました。

これは美術工芸品に微小破壊的な方法を適用する前に、その利点とリスクを評価する必要がある考古学者やキュレーターにとって重要です。

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